アンケートの回答数を増やす実験
最近ツイッターにアンケート機能が登場しましたね。
とても簡単な仕組みなので,日常の些細な疑問だけでなく
学校の課題でアンケート調査をしたい場合にも
票数を集めるために利用されているのを何度も見ました。
(データの信頼性はどうか等の問題は今回は置いておきます)
そこで,気になったわけです。
個人の趣味的な質問ではなく課題のための調査であることがわかると,
アンケートの回答数が伸びるのか。
もちろん個人的な質問に対しては
興味がなければスルーすれば良い。
一方課題のための調査なら,興味のない質問でも
回答に協力する方が社会的に望ましいわけです。
気になった以上自分で実験してみるしかない!!
…実際には課題は出てないんですけど。
予想は,
課題のためのアンケートであることがわかる場合の方が
アンケートの回答数が多くなる!!
さてやり方ですが。
2回ツイッター上でアンケートを実施しました。
質問内容について,
・全く同じ質問だと2回目に見覚えがある可能性があるのでダメ
・社会的タブーに関わる内容は答えにくいのでダメ
・極端にプライベートな内容も答えにくいのでダメ
・対象者間で興味のばらつきが出ないよう質問の傾向は揃える
・回答する上でかかる思考などの負担を同程度にする
以上から,次の2種類の質問文を作ってみました。
①「あなたは,自分で思うに同世代の人と比較して漢字の読み書きが」
選択肢:(得意な方だ/平均ぐらいだ/苦手な方だ)
②「あなたは,自分で思うに同世代の人と比較して総合的な英語力が」
選択肢:(高い方だ/平均ぐらいだ/低い方だ)
まず初めに,①を2/23(火)の12:00から回答期間24時間で実施しました。
ちょうど1週間後に②を3/1(火)の12:00から回答期間24時間で実施しました。
①は上の質問文のみを書いて投稿しました。
②は課題の都合で実施していることを示す目的で,
「現在,学部の課題でアンケートを取っています。もし良ければご協力をお願いします。」------(*)
という文章を上の質問文の前に挿入しました。
これ以降,わかりやすいように
①を趣味条件,②を課題条件と呼ぶことにします。
つまり!
①と②で大きく異なっているのは(*)の有無だけです。
他の部分では差が生まれないように気をつけたつもりです。
(*)の有無が回答数に影響するのかが今回の見どころです。
結果発表に移る前に,アンケートにご協力いただいた
すべての方々,本当にありがとうございました。
そして課題があると嘘をついてしまったことを
この場を借りてお詫びさせてください。
では結果発表にいきたいと思います!
注目の投票数は!?!?
①趣味条件・・・52票
②課題条件・・・135票
予想的中です!!!
同じ期間で実施したにもかかわらず,
課題条件では2倍以上の回答を得ることができました。
少しだけこの結果が得られた理由を考えてみます。
・RTの影響
ツイッターで行うアンケートの特徴として,
リツイートによって回答対象者数が激増することがあります。
そこで今回②にも"拡散希望"などとは一切書きませんでした。
しかし,自発的に拡散に協力してくださる方が数名いました。
その影響で,ツイートアクティビティのデータより,②は
①と比較して2倍以上の回数人々のTLに登場していました。
・②の方が結果が気になった
別の特徴として,投票に参加すると回答の分布の
途中経過が見られるということがあります。
どの選択肢に回答が集まっているか気になった場合,
自分もどこかに投票することでサッと様子を知れるわけです。
この「気になり具合」に差があったとしたら
質問の作り方に問題があったということですが…。
ちなみに,回答の分布をみてみると。
①ではほぼ3等分で大混戦なのに対し,
②では「低い方だ」が多く「高い方だ」はかなり少なめでした。
日本人は自分の英語力に自信がない人が多いみたい。
でも漢字についてはそうでもないみたい。
この辺の結果はふつうにおもしろいな〜と感じました。
ま と め
課題のためなど協力する方が社会的に望ましい場面では,
アンケートに協力してくれる人が多くなる!!
あと,実験は楽しいけどウソをつくのは心に良くない!!
なかなか読みやすくまとめられませんでしたが
最後までお付き合いありがとうございました。m(._.)m